モール＆ラック

ボールを持って突破を図る攻撃側選手と、タックルでそれを阻む守備側選手がぶつかり合った後、両軍選手がボールを確保しよう、奪い返そうと集まって形成される密集がモール、ラック。ボールを保持する側が球を手に持ちながら形成するのがモール、地上にあるボールを足でかく状態にあるのがラック。 　写真のようにボールがどこにあるか分からない。素人目には最も何をしているか分からないプレーだが、密集の中で体を壁にして相手を阻み、味方同士巧みに体を密着させてボールを確保。敵側はわずかな隙間があれば、ボールを奪い返すターンオーバーを狙い、高度な技の応酬が繰り広げられている。ターンオーバーされると、球を奪われた側は攻撃することを予期して守備体制を整えていないため、たちまち大ピンチとなる。 　モールはボールを持ったままドライブ（押し込むこと）して良い。モールは倒すことが危険とされ、反則となるため、ドライブされるとなかなか守備側は止められない。大柄な選手がそろうチームの得意技とされがちだが、最近の日本代表が得意にするよう、小柄なチームでも一塊になることで押し込むことができる。