パスは後ろへ


パスは後ろへ後ろへとつながねばならない。前へ投げるのは、「スローフォワード」(英語で「前へ投げる」意味)という反則。前へ投げてしまった時は、ノックオン(落球)と同じく、その地点で相手ボールのスクラムからプレー再開となる。
ラグビーボールが楕円球なのは、かつて豚の膀胱をボールに使っていた名残。真ん丸いボールに慣れた人には扱いづらく、パスは見た目以上に難しく、熟練が必要。
右に左に投げる通常のパスのほか、長い距離を投げる時に適したスクリューパスや、身を投げ出しながら投げるダイビングパス、ボールをたたくように素早くつなぐタップパスなどがある。

日本人は折り紙等に見るよう、手の器用さは世界屈指。世界の強豪になかなか勝てないラグビー日本代表だが、ロンドンのチームでプレーした経験を持つ元日本代表スタンドオフの青木忍さん(大東文化大監督)は「パスだけは誰にも負けなかった」と、海外でもこと手を使ったパスに関しては日本人が非常に技術が高いことを実感したという。ただし最近の日本選手は体格は外国人に近づいてきた一方、パス技術が落ちているとも指摘される。